歯科医師の就活(働きたい歯科医院探し)はいつから始める?スケジュールや主な就職先を解説
一般的に、歯科医師が働きたい希望の医療機関や企業を決めるときに”就活”という言葉は使いません。
ただ、歯科医師として働くためには就活と同じように希望の医療機関や企業を調べ、内定を獲得しなければいけません。
この記事では、歯科医師として働くための活動の基本的なスケジュールや、主な就職先などを詳しく紹介します。
歯科医師の就活(理想の歯科医院・企業探し)はいつから始める?基本的なスケジュール
歯学部は6年制なので、卒業する年齢は24歳です。しかし、国家試験に合格した後に1年の臨床研修を行うため、新卒として就職する年齢は25歳になります。
また、希望の医療機関や企業で働くには働きたい医療機関や企業を探していかなければなりません。ここでは、そのための基本的なスケジュールを詳しく見ていきましょう。
地元に就職する場合
地元の医療機関や企業を希望する場合、10月〜12月までに就職先を決める学生が多い傾向です。そこから逆算すると、8月〜9月には病院見学に行ったり面接を受けたりする必要があるでしょう。
他の都道府県で就職する場合
他の都道府県で就職する場合は、少し早めに動き出さなければいけません。就職先だけでなく、新しい住居を見つけ引っ越す必要があるからです。
スケジュールの目安として、9月中には就職先を決めておきたいところ。そのため、7月〜8月には病院見学に行き面接を受けましょう。
ただし、遠方の場合は移動の手間がかかり、何箇所も病院を見学することが難しいです。意外と余裕がないという事態に陥る可能性もあるので、早め早めに動くことをおすすめします。
医療機関以外の就職先と仕事内容
歯科医師の国家資格を取得した学生の多くは医療機関に就職します。厚生労働省が発表した「平成30年医師・歯科医師・薬剤師統計」によると、歯科医師の約97%が病院や診療所に就職しているとのこと。
しかし、歯科医師の免許を活かせる仕事は他にもあります。医療機関以外の就職先と仕事内容について詳しく見ていきましょう。
研究機関
研究機関で働く「歯科医療研究者」という職種です。口腔疾患に関する全般的な研究をしたり、新たな治療法を開発したりなどが主な仕事内容です。就職先は大学の歯学研究所やメーカー企業が一般的です。
介護施設
歯科医師が働く「介護老人健康施設」というものが存在します。老健と呼ばれており、ここでは入れ歯の調整や虫歯の治療などを主に行います。
医療技官
「医療技官」とは、厚生労働省に所属する技術系行政官、つまり国家公務員です。専門知識をもって保険医医療に関わる制度づくりの中心になる存在で、政策立案から実施に至るプロセスすべてに関わります。そのため、歯科医師の専門性はもちろん行政に関する知識やマネジメント能力なども求められます。
歯科医官
「歯科技官」は、歯科医師の資格を所有する幹部自衛官です。防衛省に所属し、駐屯地や基地、艦船などの医務室に勤務します。部隊の医療や健康管理の指導、予防衛生、環境衛生などの業務に関わります。
民間企業
医療機関で使われる機器を開発する「メーカー」や、口腔関連商品を開発する「製薬会社」なども就職先の候補になります。誰でも応募できる民間企業も多いですが、歯科医師免許を持っていることで専門性の高さをアピールできます。
希望の医療機関や企業を探す方法
希望の医療機関や企業の求人を探す方法は3つあります。
・就職サイトや医療機関のホームページから探す
・合同就職説明会に参加する
・先輩や先生から紹介してもらう
・エージェントに紹介してもらう
それぞれ詳しく見ていきましょう。
就職サイトや医療機関のホームページからで求人を探す
歯科医師の求人に特化した就職サイトや、気になる医療機関・企業のホームページから求人を探す方法です。移動中などのスキマ時間を活用すれば、効率的に探せるでしょう。
合同就職説明会に参加する
合同就職説明会には、複数の医療機関や企業が出展します。無料で参加できるうえ入退場は自由なので、特別な準備は必要ありません。実際に働いている先輩社員から話を聞くことで、就職後のイメージも湧きやすくなるでしょう。
先輩や先生から紹介してもらう
すでに就職している先輩や、普段お世話になっている学校の先生から、求人を紹介してもらう方法も1つです。仕事内容や職場の雰囲気なども把握しやすいですが、紹介してもらった手前、断りにくいこともあるかもしれません。
エージェントに紹介してもらう
エージェントとは、担当のキャリアアドバイザーからヒアリングを受けた後、希望に合った求人を紹介してくれるサービスです。履歴書の添削や面接対策なども受けられます。担当者によって質が異なることもあるので、その点には注意が必要です。
歯科医師の就活(理想の歯科医院・企業探し)に関してよくある質問
歯科医師の就活(理想の歯科医院・企業探し)に関して、よくある質問と回答をまとめました。
歯科医師の新卒は何歳ですか?
歯学部6年+臨床研修1年、合計7年の勉強期間を経てから就職となるので、25歳で新卒となります。
歯科医にしかできない仕事は何ですか?
歯科医師にしかできない仕事を「絶対的歯科医行為」と言います。具体的には以下のような行為を指します。
・歯や神経を抜く
・歯に詰め物をする
・歯を削る
・被せ物をつける
・麻酔を打つ
歯科医師は何歳まで働けますか?
歯科医師には定年制度がなく、60歳を超えて働いている方もいます。厚生労働省の調査によると、歯科医師の総数は以下のようになっています。
総数 | 104,118 |
29歳以下 | 6,116 |
30〜39歳 | 18,060 |
40〜49歳 | 21,308 |
50〜59歳 | 23,769 |
60〜69歳 | 23,136 |
70歳以上 | 11,731 |
まとめ
新卒で歯科医師として働く年齢は25歳になりますが、内定を獲得しなければいけません。早めに準備に取り掛かり、スケジュールに余裕を持って進めましょう。
カナザキ歯科では研修医の時ではなく、学生のうちから将来勤務する医院を見据えて、研修施設を選ぶことをおすすめしています。
気になる医院や企業があれば学生の時からアプローチをしてみましょう。