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歯科研修医が抜歯することある?実際の研修の指導方法を解説

2025/05/10

歯科医師臨床研修制度

歯科医師国家試験に合格し、研修医として臨床現場に立つと、基本的な診療スキルを磨く機会が増えていきます。中でも抜歯は、歯科医師として避けては通れない処置のひとつです。

しかし、「研修医がいきなり抜歯できるの?」と疑問を持つ人も多いでしょう。

この記事では、研修医が抜歯を行うケースや、抜歯を任されるために必要なスキル、指導医のサポート体制などについて詳しく解説していきます。

 

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研修医が抜歯を経験することはある?

結論から言うと、歯科研修医が抜歯を経験する機会はあるものの、すべての症例を担当できるわけではありません。

厚生労働省が定める「歯科医師臨床研修の到達目標」にも、基本的な抜歯処置の習得が明記されています。つまり、研修期間中に抜歯のスキルを学ぶことは重要な研修内容のひとつなのです。

ただし、研修先の施設や指導医の方針によって、研修医が経験できる症例の範囲には違いがあります。大学病院などの大規模施設では、難易度の高い症例は口腔外科の専門医が担当することが多く、研修医が抜歯を経験できる機会は限られます。一方、一般の歯科医院では比較的シンプルな抜歯を研修医が担当することもあります。

 

研修医が担当する可能性がある抜歯の種類

研修医が抜歯を経験するケースとして、以下のようなものがあります。

1.乳歯の抜歯

  • 乳歯の生え替わりに伴う抜歯は、研修医にとって最も取り組みやすい症例のひとつ。
  • 比較的簡単な処置であるため、研修初期から経験することが多い。

 

2.動揺歯の抜歯

  • 歯周病や根尖病変によって自然脱落が近い歯の抜歯。
  • 抜歯鉗子のみで処置できることが多いため、研修医が経験しやすい。

 

3.単純な永久歯の抜歯

  • 例えば、保存不可能な大臼歯の抜歯など。
  • ある程度の技術が必要だが、指導医の監督のもと経験できることが多い。

 

4.埋伏歯の抜歯(難易度の高いケース)

  • 完全に埋まっている親知らず(水平埋伏歯など)は、専門の口腔外科医が担当することがほとんど。
  • しかし、部分埋伏歯や比較的抜きやすい親知らずの抜歯に関わることもある。

 

研修医が抜歯を任されるために必要なスキル

研修医として抜歯を経験するためには、以下のスキルが求められます。

1.解剖学的知識

  • 抜歯する部位の神経や血管の位置を把握することは必須。
  • 特に、下顎臼歯部の抜歯では下顎管の位置を考慮する必要がある。

 

2.基本的な外科手技

  • 抜歯鉗子やエレベーターの適切な使い方。
  • 歯根を折らずにスムーズに抜くためのテクニック。
  • 必要に応じた局所麻酔の適切な使用。

 

3.感染管理と衛生管理

  • 抜歯は外科処置なので、感染対策が重要。
  • 研修医でも、清潔操作を徹底し、適切な術後管理を行うスキルが必要。

 

4.患者様への説明力

  • 抜歯の前後で、患者様にわかりやすく説明する力。
  • 術後の注意点や合併症の可能性について、適切に伝えられることが重要。

 

 

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研修医の抜歯は指導医の監督のもとで行われる

研修医が抜歯を行う場合、必ず指導医の監督のもとで実施されます。これは、研修医の技術向上だけでなく、患者様の安全を確保するためです。

指導医の先生は、以下のような形で研修医をサポートします。

 

  • 事前の症例カンファレンス:抜歯の計画を立て、必要な手技を確認。
  • 処置中の指導:研修医が適切に対応できるよう、適宜アドバイス。
  • 術後の振り返り:処置の良かった点や改善点をフィードバック。

 

研修医が抜歯を経験できるかどうかは、指導医の方針や研修施設の環境による部分も大きいです。希望がある場合は、積極的に指導医に相談し、抜歯の機会を得られるよう努力することが大切です。

 

まとめ:研修医が抜歯を経験するためには

まず前提として、大切な患者様の立場で考える必要があります。
研修医としては研修でも、患者様には大切な歯の治療を受けに来られています。練習台になるために来院してはいません。

指導医から治療をまかせられるためには、指導医が「この研修医はまかせても大丈夫だろう」と判断することが前提。
したがって普段の見学やアシストの中で指導医の信頼を得ることができるような行動やコミュニケーションを行うことが、非常に重要です。

 


ポイント

歯科研修医が抜歯を行うことはあるが、症例は限定的
乳歯や動揺歯、比較的単純な永久歯の抜歯から経験することが多い
抜歯を任されるためには、解剖学・外科手技・衛生管理・患者説明のスキルが必要
指導医の監督のもと、安全に配慮しながら経験を積むことが重要


 

研修中に抜歯の機会を増やすには、積極的に学び、指導医に相談する姿勢が大切です。

抜歯のスキルは将来の臨床でも必須なので、研修期間中にしっかりと身につけておきましょう!

カナザキ歯科では、独自の研修制度「KANAZAKI100」に沿ったマンツーマン指導で丁寧に指導いたします。まずはカナザキ歯科へ見学にいらしてくださいね。

 

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